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食品荷主企業必見!山梨商運株式会社 ISO22000認証取得2012.07.06

我が国初!世界でも稀!ISO22000(食品安全マネジメントシステム)認証取得

 
当社は、トラック運送業者として日本で初めてISO22000(食品安全マネジメントシステム)を認証取得しました(トラック業者が輸送を対象としたISO22000:2011年11月29日現在)。
 まず、当社がISO22000に取組むにあたり指導していただくコンサルタントが必要。幸いにも当社の関係企業である富岳通運のISO9001を指導していただいた、あおいコンサルタント株式会社の山本氏は、ISO9001・ISO14001の主任審査員であり、運送業にも詳しくかつ、食品業界出身でありISO22000の審査経験も豊富であることから山本氏に当社のISO22000コンサルを依頼することが即決定しました。
 当社としては、当然、山本氏は二つ返事で当社のISO22000の指導を受けていただけると思っていましたが甘かった!なんと、最初は断られたのでした。

 その時の山本氏の心境を後になって、山本氏が伝えてくれました。

 私が、山梨商運株式会社からISO22000コンサルティング依頼を受けたのは、2011年1月でした。私自身、ISO22000の審査に携わっていますが、運送業者がISO22000に取組む事例を耳にしたことはなく、また、果たして、運送業者がISO22000に取組むことができるのか?
 仮に、ISO22000の“しくみ”は、できたとしても、その“しくみ”通りにドライバーや従業員が運用することができるのか?今まで、「食品衛生」についての知識がほとんどないドライバーや従業員にとって未知の世界ではないのか?などの数々の不安が過りました。
 コンサルタントにとって指導を依頼されることは非常に光栄であり嬉しいことなのですが、
ISO22000の審査を通じて大変な思いをしている食品関連企業を目の当たりにしてきた私にとって、「大丈夫ですよ。何とかなりますよ」と安請け合いすることはあまりにも無責任な話でした。
 ISO22000で苦しんでいる組織の共通点は次の通りです。
 1 マネジメントシステムの基礎であるISO9001(QMS)を全く理解していない
 2 食品衛生の知識がなかったり、食品業界での業務経験がないコンサルタントが指導している。
 “2”については、私自身、食品業界の出身であり、ISO22000審査員としての知識を有しているため問題ありませんが、やはり“1”が問題です。
 そこで、私が高飛車にも山梨商運株式会社に出した「山本がISO22000コンサルを受ける条件」は、「まず、ISO9001の勉強から始めてください」でした。

 以上のように、あおいコンサルタントの山本氏にISO22000を指導してもらうための条件は、ISO9001(QMS)の勉強から始めることだったのです。当社としても、「ISO22000のコンサルタントは他にもいると思われるから、他のコンサルを探そうか」と一瞬過ったのですが、当社のISO22000認証取得目的は、単なるライセンス的に取得できればよいのではなく、キチっと食品衛生を学び、食品関連事業の一員として、食卓に安全・安心な食品を届けることです。であれば、これくらい厳しいことを言ってくれるコンサルタントの意見に従うべきであると思いました。また、なんといっても山本氏の主任審査員としての豊富な経験や食品関連の知識に期待し、山本氏にISO22000コンサルを依頼しました。
 当社は、山本氏との約束通り、まず、ISO9001の勉強から始めました。山本氏が講師となり、管理職を含めた主要メンバーは、2011年2月に二日間缶詰状態でみっちり研修を受け、さらに、膨大な宿題・書籍読破を約束させられました。
 二か月後の2011年4月に山本氏が実施する、「確認テスト」に出席者(10名ほど)全員が合格点を取らないとISO22000コンサルティングに入らないことも約束させられました。

 二日間の缶詰研修も相当辛かったのですが、その後の二か月がさらに辛いのです。ISO9001やマネジメントシステム、プロセス管理等の膨大な宿題と、日ごろまず読むことのない書籍の読書。これらの勉強や読書はただやればよいのではありません。4月の確認テストで全員が合格点を取らないといけないのです。
 当社は、24時間稼働しています。各ドライバーや従業員の勤務形態もまちまちであり、正直、身体も勤務が終わるとクタクタです。でも、その身体に鞭打って勉強するのです。それだけではなく、休憩時間中も自主的に勉強しました。
 会社として、このようなドライバーや従業員の姿勢に涙が出るほど感謝です。
 そして、遂に確認テストの実施日。いつものように山本氏は外観上はニコニコと笑顔で登場です(この人は笑ってヒトを切るタイプでしょうか?)。

 60分のISO9001(QMS)試験の開始です。皆、何とか解答用紙は埋めた様子。そして、採点。山本氏が採点します(30分くらいでしたか)
 採点結果です。例によって、山本氏は笑顔を保っています(危ないアブナイ、この人はいつも笑っているから、笑顔でも不合格者がいるかもしれない)。そして、発表です。
 山本氏:「皆さん、よく頑張りました!。全員合格です!」
 ヨカッタ!全員合格でした。皆、頑張りました。でも、ここからが本当に大変なISO22000への取り組み開始です。

 ISO9001については勉強しただけではなく、仕組みとしても取り入れることになり、マニュアルも「品質・食品安全マネジメントマニュアル」を作成することになりました。運送業者として、いくら食品衛生が完璧でも、交通事故や誤配、遅配があっては本末転倒ですから。山本氏も後から言っていたのですが、当社としても不安がまだありました。それは、「衛生管理についてやるべきことを『しくみ化』することは、簡単だが、果たして定着する期間がどれくらい必要なのか?最悪、定着しないのでは?」ということです。

 この辺のことも山本氏から相当、脅され、「いくら良い仕組みを構築しても運用できない企業が山ほどある」と。要するに、やるべきことが明確になってもできない(やらない)のです。
 確かに、衛生管理のために面倒くさいことだらけです。入出の際は徹底した手洗い、健康状態・服装チェック、車両内部の清掃・殺菌、物流センター内の6S等・・・。
 山本氏から、「これで衛生管理の仕組みはできました。後は、皆さんが適切に実施してください」。えっ、それだけですか?適切に実施するための秘策はないのですか?この質問に山本氏から帰ってきた言葉は、「そんなもんないですよ。ただ、実行するだけです。だから、皆で決めたんじゃないですか。自分たちで決めたことくらい実施してください。実施できないことは決めなければよかったのですから」。なんと、そっけない言葉。こんなコンサルタント、信頼しすぎて損した。
 まぁ、でも皆で決めたことですから、ドライバー、従業員を信頼して運用に入りました。何とか、3か月もかければ定着するだろうと。
 でも、とんでもない誤算が!なんと、衛生管理が定着するのに、たった1日。実施を決めて、説明会を開催した翌日から、全員が実行しているのです。しかも、出入りの他社のドライバーも。
 これには、良い意味で期待外れであり、本当にホントウに感謝!です。後から山本氏から聞いたことを記載します。

 衛生管理は自分たちから進んで自主的に実施できないといずれ形骸化して事故が起こり得ます。だから、どれだけ時間がかかっても自分たちの力でやることが大切なのです。ただ、たった一日とはスゴイですね。
 私もISO以外に、人事制度、目標管理制度及びマーケティング等の様々なコンサルティングを手掛けていますが、この “定着”にいつも苦労します。皆、いろいろ言い訳を付けてやらないのです。
 ヒトは、誰しも新しいことは面倒くさいのです。「このままが良い」のです。変わりたくないのです。しかし、山梨商運株式会社の従業員の方々は非常に素直でズグ実行したのです。
 だれの周りにも居ませんか?ナニか言い付けたり、お願いしたり、新しいことをやろうとすると、「でも」「だって」と言い、スグに否定するヒト。何事も「But」で返すのですよね。
 でも、山梨商運株式会社の従業員の方々は、「大変そうだけれど、必要だし、良いことだからやってみよう!」だったのです。
 私が荷主の立場なら、このような運送会社に運んでもらいたいものです。

 ここで、当社が感じているISO22000の重要性について説明したいと思います。
 あなたは、「トラック運送業がISO22000(食品安全マネジメントシステム)に取組んで意味あるの?」と、思ったかもしれませんね。もちろん、大ありです。
 次のような場合、あなたはどのように考えますか?
 次のようなプロセスでサンドイッチ製造業のA社がカツサンドを製造し、コンビニで販売する場合。
 1.厳選された安全な飼料を食べて育った黒豚を使用
 2.HACCPシステムで厳重管理された食肉流通業者からA社に豚肉を納品
 3.ISO22000認証取得工場の製パン業者で製造された食パンを使用
 4.万全の衛生管理の元、製造された包装資材を使用
 5.その他のカツサンドに使用する材料も万全の衛生管理のもとで製造された材料を使用
   因みに、A社は各材料・資材購入業者に対して半年に1回、二者監査を実施
6.ISO22000認証取得工場のA社でカツサンドを製造
 7.当然、A社の従業員に対しては万全な衛生管理教育を実施
 8.ISO22000認証取得の物流センターにて仕分け
 9.物流センターからコンビニエンスストアまでトラック輸送 
上記のように “1”~“8”を完璧に実施できたとしても、“9”のトラック輸送時にトラック庫内温度が基準より大幅に逸脱したり、未包装の農産物と混載されていたり、配送担当のドライバーが全く衛生管理に気を配らず、不衛生な状態であったら........
もう、恐ろしい限りですね。

 いくら食品製造業者が安全な材料を使用し、万全に注意を払って製造したとしても、最後の流通の段階(トラック輸送)で “不衛生・不安全”な扱いをした場合、全てが水の泡ですね。
 マネジメントシステムに詳しい方であれば、「プロセス管理の重要性」をご理解いただけると思います。全てのプロセスを万遍なく管理してこそ、良い製品(サービス)を提供できるのですね
 トラック運送業者がISO22000を認証取得する意義をご理解いただけたと思います。

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